校正のはなし−その1−



jisho

[1]校正とは
goo提供の辞書によりますと…

こうせい【校正】

 印刷で,仮刷りと原稿とを照らし合わせて,文字の誤りを正し,体裁を整えること。

三省堂「デイリー 新語辞典」より

となっています。似た言葉で、「校閲」がありますが、こちらは、


こうえつ【校閲】

 印刷物や原稿を読み、内容の誤りを正し、不足な点を補ったりすること。

三省堂「大辞林 第二版」より

となります。

 この2つは、《誤りを訂正する。》という点では、同じです。しかし、「校正」は、《原稿があって、その原稿と出力物との違いを訂正する》ことであり、「校閲」は、《原稿そのものの誤りを訂正する》ことである点において大きく異なっています。

 もっと極端にいうと、データ入力の「校正」においては、《原稿通り》が正解であって、たとえ原稿が誤っていると思われても、基本的に《訂正はしない》ことになっています。(ただし、これはあくまで、文字の正誤について述べています。データ入力には「決まり事」=「仕様」がありこの仕様にあっているかどうかは、文字の正誤とはまた別の問題になります。また、《基本的に訂正しない》ということであって、仕事によっては《明らかな誤り》は訂正することもあります。※1

 「校閲」をするには、日本語についてのかなり詳細な知識が必要となりますが、データ入力的「校正」の場合は、ある程度の注意深さがあれば、なんとか行うことができるといえます。※2

 このサイトでは、主に校正について記していますが、小説を書く方むけに校閲に近い話もできたら載せていきたいと思っています。


※1:(誤)「お礼をししました。」→(正)「お礼をしました。」など、明らかに文章としておかしい場合のみ訂正します。漢字の誤りなどは、入力自体は訂正せず、ポストイットを原稿に貼って発注者に注意を促します。


※2:物事には、どうしても向き不向きがあるものです。

 


[2]校正記号の基本(1)【WEB上では、○付き数字は好ましくないため、
括弧付きの数字で記述しています。】

(1) 上段の先頭を下段の『も』とあわせる。(4文字分、字下げする。)また、下段の先頭を移動後の上段の『《』の位置とあわせる。
(この例はあまり良くなかったかもしれません…)


(2) 『起こる』→『おこる』に訂正。熟語や語句は一文字ではなく全体を書くいたほうが、修正時に間違えにくい。


(3) 『い』を削除して、『。』をつめる。
『、』を削除して、『炎』をつめる。

(4) 『ユ』(大)→『ュ』(小)に訂正。またその逆で『っ』→『つ』に訂正


(5) 『ィ』と『=』の間に『ー』(長音)を挿入。 「−」(マイナス記号)と「ー」(長音)は間違えやすいので、かっこ書きで「オンビキ」と付け加えると良い。
『は』と『そ』の間に『、』(句点)を挿入。 小さい記号ほど、その場に書かずに引き出して書く。(見落とさないため)




[2]校正記号の基本(2) 【WEB上では、○付き数字は好ましくないため、
括弧付きの数字で記述しています。】

(2) 『何時』→『なんどき』に訂正。


(6) 『。』のうしろ、空白の前で行替え。


(7) 『大事そうに』と『水晶球』を入れかえ。


(1) 『老』を一文字、字下げする。


(8) 『!』を削除するが、削除した場所は空白のままで、『こ』はつめない。「トルママ」と記述する場合もある。


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